メカニズム研究で次世代の価値観を創る

慶應義塾大学理工学部 機械工学科 森田研究室では、機構、制御、技能、そして、それらの統合の観点で独自のロボット研究開発を進めています。

"私の研究室では、機械工学のなかでも特に機構学、メカニズムの研究をしております。メカニズム、機構というのはです ね、機械工学のなかでも最も古い歴史を持っている、そういう学問の分野です。ものとものの関係ですね、物体と物体の相対関係、相対運動をどういう風にした らよいか、そういう仕組を考える学問になります。"

ロボットを動かすための機構。 ある運動を別の運動に変換する場合、ロボット工学の一般的な考えではモータを中心とした様々な高性能部品を使います。そのためコストが上がり、単純な動作をさせるだけでも高額なロボットとなってしまうことがあります。 しかし、森田研究室では自由な発想で機構から考える事によって高機能、低コスト、省エネの実現を目指しています。

"モータに頼りますと、例えばモータの性能によってロボットの性能が変わってしまう。システムの部品の性能によって全 部の性能が変わってしまう、部品に依存している設計になってしまうのですが、その機械がどういうことをしたいのか、変換の仕組そのものを考えることによっ てより合理的で有益な運動となすことができるかもしれない。そういうことを考えてですね、できるだけアクチュエータとかセンサーの技術とかに頼らずに、も ともとの機構、メカニズムで何だかの運動を発現させる、そういう設計の仕方を研究しています。"

部品自体の高性能化に頼らない事で見えてくる新しい機構は、様々な場面で応用が可能です。その中の一つに自重補償機構と呼ばれる装置があります。 この装置は、モータやバッテリを使わずに、バネの力を利用してアームの重さを打ち消して、姿勢を常に維持します。 重量物でも小さな力で動かせるので、ロボットや作業者の負担軽減、精度向上に役立ちます。

"機構を思いつく、要するにアイディアが出てくるということなのですが、それって言うのは常日頃、身の周りにあるメカ ニズムあるいは自然ですね、そういったものを観察しながら、こういうことができないかなと常に考え続けることでしょうね。そうするとある時、こういう風に したらできるんじゃないか、そういうひらめきみたいなものが起こる訳ですが、それが本当に正しいかどうかというのを自ら確認しないと、つくってもうまく行 くか分かりませんね。そういう時に大切になるのが基礎学問ですね。学問の領域になります。」 「機械力学を中心に考えると、考えたアイディアが合理性をちゃんと持っているかということを予め検討できますね。そこでうまくいきそうだと確信が得られた ら、実際に設計に入ってそれを実証する。実験をして確かにうまく行くということを確認する。そういう研究を沢山やっていますね。"

今後も森田研究室では独創的なメカニズムで、次世代のモノ創りに対する価値観を提案していきます。

 

 

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